「もうすぐで仲間のいる場所に着きます」
「ありがとう、レイジングハート。もうここまで来れたから大丈夫だ」
「ダメです、マスター。"奴"は強く頑丈です、私たちは互いに協力しなければなりません」
「おっと、まったくその通りだ。一緒に行ってくれるか、レイジングハート?」
「もちろんです、マスター」

「マスター、背後から攻撃が! 伏せて!」
「はぁ、危うく死ぬところだった。だけど、もう大丈夫。……よし、奴のボディをぶち破るぞ!
レイジングハート、攻性結界を展開するんだ。"奴"らの注意を囮に引きつけるぞ!」
「攻性結界展開。及び動的魔塊人形編成開始」

「ははは。やっちまった。だけど、気にすることはない。傷は浅いから、すぐに動けるようになるさ」
「嘘を吐いてはいけません。"奴"の弾丸は腹部を突き抜けています。
すぐに移植手術を行わなければなりません、さもなくば……」
「それ以上言わないでくれ。もう何も見えなくなってきた」
「私は駄目なデバイスです。あの時"奴"の攻撃に気付いていれば……」
「なあ、レイジングハート」
「何でしょうか、マスター?」
「俺が眠ったら、俺の目を閉じて"くれないか"」
「それは命令ですか?」
「いや、これは願いさ。俺の小さな願い──最後のね」


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